ついに始まりましたね、札幌国際芸術祭2017。略してSIEF(サイエフ)。
2014年の時は関東暮らしで内地(本州)から眺めているだけでしたが、今年は違います。せっかく札幌市の中央区に引っ越して来たので日々の合間に、各所観て回るつもりです。
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札幌市資料館へ行こう
まずは身近なところから。大通公園のテレビ塔とは反対側の端っこにある札幌市資料館へ。
昔は裁判所だったという石造りの建物は、すでに外観から美術館のような風格です。ここ好きなんですよね。冬の雪化粧やつららに彩られる様子がとても良いのです。
ここにはもともと市民が借りられる展示室がいくつもあり、今回の芸術祭においても複数の展示が行われています。
いつも何かやっているので僕も時々来ているんですが、全部の部屋が開いているのは初めて見た気がします。
資料館はカフェ併設のラウンジや芸術祭の情報を発信するサカナ通信、SIEF事務局など、スタッフさんの拠点でもあります。
北海道の三至宝
北海道の三至宝としてピックアップされている、木彫りの熊の展示がお気に入りです。
大小様々な熊、熊、熊が展示されていて圧巻の迫力。猛々しい熊も、つぶらな瞳の熊もおり、きっとあなたのお気に入りの熊も見つかることでしょう。
個人的にはこの子なんか好きです。
続いて、昭和新山の火山活動を記録し続けた三松正夫さんの火山画の数々。
実は僕ちょっと前に観光で昭和新山を訪れていて、展示された記録図を見ながら「あの山こんなふうに出来たんだなぁ」と感慨に浸っていました。
絵の迫力ももちろんですが、火山活動の記録として継続し続けた執念にロマンを感じます。
そして最後は『赤平炭鉱坑内模式図』。
なんと赤平もちょうど2ヶ月前くらいに訪れたばかりで、なんだかラッキーな感じ。
炭鉱が隆盛を誇った時代、そこで働く人々の命綱となったであろう炭鉱の巨大な地図。
細かく枝分かれした坑道のひとつひとつを掘って行った人間がいると思うと、地図の経年劣化具合と相待って歴史の息吹を感じます。
ちょうど赤平で地元の人に聞いて、実際に食べてみた名物がんがん鍋やホルモンなんかの味を思い出したりもしました。
※こちらは8/17までの展示のためもう公開は終わってしまっています。
プロジェクトが続々進行中
資料館には他に、アートとリサーチラボやNMAライブ・ビデオアーカイブなどの展示もありますが、決まった形の展示ではない現在進行形のプロジェクトもあります。
テラコヤーツセンター「土砂」
バンド・テラコヤーツさんが滞在して様々な活動をしている一室があります。
僕が訪れた時は残念ながらライブに出かけていて不在。ただ、他の来場者が書いたらしい「お盆休みがほしい」にクスッとしながら自分も一筆書いていきました。
裏庭
資料館の裏庭でもプロジェクトが進行中。なんでもここでキャンプが出来るか試行錯誤中なのだとか。
公式サイトを見るとその試みを通して「公共とは?」という問いに向き合っていくそうです。僕が訪れた時も庭の隅の方では木材を加工している方が居て、試行錯誤の真っ只中という雰囲気。
どうなっていくのか残りの会期中もちょくちょく覗いてみようかと思います。
ゆるーく紹介するつもりが結構長くなってしまいました。札幌資料館は見るものが多いです。
次回からは札幌中央区の各所に点在する作品について、気ままに紹介していきます。
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