電子書籍プラットフォームで小説の自主連載をしてみた所感

以前ブログにも書きましたが、1月から電子書籍プラットフォームの“パブー”と小説投稿コミュニティ“小説家になろう”で「陽のあたる放送室で」という小説を連載していました。
こちら完全に趣味で書いたものですが、書いたからには公開しないと勿体ないし、電子書籍という市場にもちょっと興味があったので毛色の違う層をターゲットにした2サイトを利用してみました。
それぞれに簡単な閲覧履歴やアクセス解析があるので、それらを眺めて素人ながら思った事を書いていこうと思います。

あ、それと連載終了に伴い一冊にまとめることにしたので表紙デザインをリニューアルしました!とは言っても以前と同じイラストを使用していますが、以前よりはサイトに並んだ際に見やすくなっているんじゃないかと思います。
今回は自分ではなく、僕よりもちゃんとグラフィックや文字組が出来る方にやってもらったので…。ありがとうございました!

連載スケジュール

連載は1月2日から、月・水・金の朝8時にアップするというスケジュールで行ってきました。
週3日更新にしたのは更新頻度が高い方がユーザーの目につきやすいのではと考えたからです。アップして次の話を更新するまで1日は様子を見てみたいと思い、とりあえず1日おきの更新をすることにしました。
朝8時の設定は、電子書籍やサイトを見に来るタイミングは、朝の通学通勤時間が多いのではと仮説を立てたからです。根拠は完全になんとなくなんですが…。

結果的に、更新頻度を上げたのはそこそこ成功したのではないかと思います。トップページの新着欄に頻繁に掲載されるので試しに見てみてくれる人口は確実に増えていたと思います。

パブーでの推移

1月2日という三ヶ日に公開したこともあり、滑り出しは割と良かったと思っています。そして連載として掲載した結果、トップの新着連載の欄に2週間くらいは掲載され続けることになり第1話のアクセス数は非常に伸びました。
ただ、2話目以降、連載が進むに連れてアクセス数は伸び悩んでしまいました。僕の書いた物語が序盤から中盤にかけて読者を引っ張る力が弱いというのもあるのですが、この伸び悩みは連載が進むにつれて新規読者は参入しづらいからというのも大きいと思います。
また、第1話に関しては“おすすめピックアップ欄”に掲載され2ヶ月間ほどトップページに表示されつづけた結果、連載の中ではダントツのアクセス数となりました。
やはりこういった作品投稿コミュニティでは、トップページやランキングに表示されるかどうかが分かれ目となるんですね。ネームバリューがあれば別ですが…。

小説家になろうでの推移

こちらはパブーとはプラットフォーム環境がだいぶ違いました。ライトノベル的なファンタジーが中心で、ユーザーも多く作品の投稿数も半端じゃありません。
なので新着欄に掲載されても1時間ほどで流れてしまいます。そのためこちらでのアクセスはアップした8時、9時に集中しました。ただ、閲覧ユーザーの数も多いのかパブーよりもこちらの方がアクセス数は上でした。
ただ、アクセスしてくれた9割くらいの方は最新話をクリックしてみるだけに留まり、その後全話読んでくださった方はとても少数でした。プラットフォームの雰囲気として、割とリア充的な青春ものは人気がなさそうというのは感じていましたが…。

あと、こちらではアクセスがPCかスマホかわかるのですが、だいたい7:3くらいの割合でPCの方が多かったです。

思ったこと諸々

実は、今回連載してみた小説はもともと1つの中長編として書いたものを連載向けに分割したものです。
分割した理由は、無名の人が作品を見てもらうには一度アップして終わりじゃPRが足りないと思ったので、継続的に露出を増やそうと思ったからです。
ただ、これはPRの仕方としてはそこそこ上手くいった気がしますけど、作品としては失敗だったかなーと思っています。なぜかというと、今回の作品は序盤〜中盤にかけて盛り上がりにかけるというか読者を引っ張るパワーが足りないと感じるからです。定期的に見てもらうにはマンガの連載のように気になる“引き”で終わらせなきゃなのに、僕の連載にはそれがありませんでした。やはり連載作品は最初から連載として意識して書かないとダメですね…。

あと、電子プラットフォームの特徴として読者と作者が直接コミュニケーションが取れるという点ですが、こちらはさっぱり経験することが出来ませんでした。残念。でも、これもリアクションを取ってもらいやすい展開を書いてみたり、あとがきなどを書いて親しみやすい作者像を見せるなどして工夫が必要かもしれません。あとは自身で他の人の作品にコメントしてみたりでしょうか。

とりあえず連載は終えましたので、後は一冊にまとめて今度は販売にでもしてみようと思います。売れることがあるのかはわかりませんが、そこら辺もいろいろ試してみようと思います。