長崎旅行記事第２弾は軍艦島です！
炭鉱として栄え一時期は世界一の人口を誇るも、石炭需要の低下に伴い閉山。現在は世界遺産文化遺産に登録され観光地として復活を果たした（ほぼ）人口の島…。そこは近代の歴史を地続きに感じさせてくれる場所でした。
今回はそんな軍艦島に行ってきた感想を書きたいと思います。
軍艦島（端島）の概要
明治から昭和にかけて炭鉱として栄えた半人口島です。正式名称は端島で、軍艦島は愛称です。形が軍艦に似ているだけで特に軍事的な歴史があるわけではありません。
はじめは本当に小さな島でしたが、石炭の発見とエネルギー需要の高まりにより島の改造が始まりました。
炭鉱で働く人が増えるにつれ、
足りなくなった面積をコンクリートで増築し、
さらに人が増えるとマンションが建ち、
働く人の家族ごと引っ越して来る等どんどん人口が増え、
当時は世界一の人口密度を誇る場所となりました。
その後、石炭から石油へのエネルギー革命により徐々に衰退。
1974年に閉山し、一旦その幕を閉じました。
そして今は、2015年に世界文化遺産に登録されたこともあり、観光スポットとして多くの人が訪れています。
観光ツアーで軍艦島に上陸！
今回僕らは軍艦島コンシェルジュという観光団体の上陸・周遊ツアーに申し込んで見学してきました。
ツアーの船が出る場所は、路面電車の「大浦海岸通り」駅から徒歩30秒ほどの常盤桟橋。そこから10時半出発の午前便に乗って軍艦島へ出発しました！
軍艦島までの道すがら（海路だけど）から見える巨大な造船所も僕の目にはもの珍しかったです。巨大過ぎて遠近感が狂う…。
軍艦島に到着です！まずはぐるっと島を一周しつつ、船のガイドさんが場所の解説をしてくれました。
ドルフィン桟橋と呼ばれる場所から上陸します。
実際に観光客が入れるところは、軍艦に例えた舳先川の甲板にあたるくらいのところで大部分は立ち入りが禁止されています。
数十年のあいだ風雨にさらされてきた島の建物は風化が進み、いつ崩れてもおかしくない状況なんだそうです。
日本で初めて作られた鉄筋コンクリートの建物なんかもまだ残っているようです。歴史っていうと自分が生まれる遥か前のイメージですけど、こういう近代史を感じる場所に立つと、今の自分の生活と地続きなんだなーと少し物思いにふけりました。
この場所で暮らしていた人、産まれた人たちは今もどこかで生きています。
実際、常盤桟橋に戻ってきたあとに見に行った軍艦島デジタルミュージアムで軍艦島で生まれ育った方のお話を聞く機会がありました。
軍艦島デジタルミュージアムの感想
こちら2015年にオープンしたばかりの、デジタル技術を駆使して軍艦島の歴史や有り様を紹介する博物館です。
デジタル系に対しては目が肥えている僕みたいな人間から見ても、しっかりと作りこまれた展示物は見応えがありました。
※撮影不可につき写真はないんですが。
入り口は地味な雑居ビルの１階にあるんですが、受付でチケットを買い２階に上がるとまず巨大な横長のスクリーンが出迎えてくれます。
そこにはGPSやドローンなんかの技術を駆使して集めた3次元データをもとに、3DCGで再現した軍艦島のモデルが映し出されています。このスクリーンでは1日に何回か軍艦島出身のスタッフさんが、映像に合わせて当時の思い出を語ってくださる解説タイムがあって、それは是非聞いた方がいいです！
今まで歴史として知っていただけの情報が、当事者から語られることで自分の今につながっていると実感できる貴重な体験が出来ました。
ほかにも、島民の暮らしをアルゴリズムを用いてシミュレーションしたものを、大きな軍艦島の模型にプロジェクションマッピングで映し出す展示なんかが面白かったです。ちょっと脱線しますが、”プロジェクションマッピング”と謳っていてもろくにプロジェクションされていないものが氾濫する世の中ですが、これはちゃんとしていました。
あと、最近流行りのVRを用いたコンテンツもありましたね。
ヘッドマウントディスプレイをかぶると軍艦島に立っていて、実際にジャンプするとVR世界でも数百メートルはジャンプして別の場所に降り立つ…みたいなものがありました。
あと、唯一写真撮影がOKだった軍艦島のマンションの復元スペースがありました。割と地味ですがここに置いてある当時の雑誌なんかは結構世俗が知れて面白かったです。あとは来館者の感想ノートもあってそこに何か書いてみるのも良いでしょう。
去年開館しただけあり、全体的に新しくデジタルコンテンツも古びた印象は受けません。ミュージアムグッズも主張し過ぎずセンスの良いものが多かった印象です。
これから軍艦島を訪れる方は行ってみて損はないと思いますよ！
以上、軍艦島関係の感想でした。
長文読んでいただきありがとうございました！
